夏バテを回避するために
category: つれづれ
連日の暑さがつづきますね。。
暦では、七十二候
「天地始粛(てんちはじめてさむし)」を迎えました。
秋の気配が少しずつ漂い始め、
虫の音も次第に大きくなってくる頃ですが、この時期は
台風が来る前の猛暑になることが多く、
日中は気温が上がり、残暑の厳しい日が続きます。
それにしても、暑い。
夕方、母のところに行く用事があり、
玄関の外に出た瞬間の
まとわりつくような熱気に、
驚きました。
もう17時をまわっているのに。
これだけ暑いとついつい、
冷たいものを摂りすぎてしまいがち。。
私でも、今年の夏は何回か、
アイスコーヒーを外で飲みました。
珈琲はそもそも身体を冷やすので
ふだん、夏でもホットしか飲まないのですが。
数年ぶり、かもしれません。
冷たいものをたくさんとっていると、
お腹の調子はもちろん、
体のだるさ、重さ、食欲の低下、
そしてどんどん元気がなくなっていきます。
ようするに、
夏バテ状態が起きてしまうわけです。
中医学で夏の邪気を、
「暑邪(しょじゃ)」といいます。
読んで字のごとく、暑さの邪気で、
上へ上へと向かって燃え上がる、
炎のような性質を持っています。
ほてりやのぼせ、咽の乾きに
吐き気といった症状、
ちょうど熱中症や日射病が、
この暑邪にやられた状態です。
夏は五臓の
「心」と「小腸」に対応しており、
暑邪に弱いともされています。
「心」は、循環器系の内臓や器官のほか、
精神も宿るとされ、
不調になると、動悸や息切れ、
イライラや不眠なども引き起こすようになります。
「小腸」は、消化器系のほか、免疫系に関連します。
小腸が弱ると、夏風邪や、
皮膚トラブルの一因にもなります。
冷たいものだけに頼らず、
熱を効果的にとりのぞくために、
中医学では、食べ物を大いに活用します。
代表的なものはスイカです。
スイカは寒性で、心や胃、膀胱に作用し、
こもった熱を冷まし、潤いを補うと同時に、
不要な水分を排出してくれる、優れた食べもの。
暑気あたり、手足のほてり、むくみ、口内炎、
そして二日酔いにも良いとされています。
熱中症などの処方に、
「白虎湯」という漢方が処方されますが、
スイカは『天然の白虎湯』の異名を持つほど。
それくらい、冷やす作用がとても強いのです。
冷たいスイカを食べたいところですが、
そこはちょっとがまん。
少し室温で戻してから食べるようにしましょう。
だけど、スイカの季節もそろそろ終わりですね。
店頭に少なくなりました。
さあ、8月もあとすこし。
佳い日日を
たのしい晩夏を!